離婚を考えたとき、最初に相談すべき場所と費用の話

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離婚を考え始めたのは、結婚5年目の冬だった。当時32歳。子どもはいなかったが、それだけが救いだと思っていた。夫の言動に耐えられなくなって、離婚という言葉が頭に浮かぶようになって、それでもどこに何を相談すればいいのかが全く分からなかった。

「弁護士に相談するといくらかかるのか」「無料で相談できる場所はあるのか」——ネットで調べても情報が多すぎて混乱した。この記事は、実際に相談を経験した自分が、「最初に知っておけばよかったこと」をまとめたものだ。

最初に相談すべき場所——無料から始める

法テラス(日本司法支援センター)

まず最初に電話したのは法テラス(0570-078374)だった。法テラスは国が設立した法的支援機関で、電話での法律相談(情報提供)は無料だ。「こういう状況なんですが、どうすればいいですか」と話すと、適切な相談先や手続きの概要を教えてもらえる。

ただし「法テラスの電話」は弁護士ではなくスタッフが対応する。個別の法律判断(あなたのケースでは離婚できますか、財産分与はいくらになりますか)は答えてもらえない。「窓口として最初の一歩」という位置づけだ。

収入が一定以下の場合は弁護士費用の立替制度も利用できる。年収270万円以下(単身世帯)が目安で、弁護士費用を法テラスが立て替えて月額5000〜1万円ずつ返済する仕組みだ。当時の自分はパートタイム勤務だったため、この制度を利用できた。

市区町村の無料法律相談

自治体によって月1〜4回、弁護士による無料法律相談を実施している。予約制で1人30〜45分、完全無料だ。自分が住む市では月2回、市役所の相談室で実施されていた。電話でのみ予約できて、枠がすぐ埋まるため月初の朝イチで電話する必要があった。

この相談で初めて弁護士(50代の男性)と話した。「離婚を考えているが、どこから始めればいいか」という曖昧な質問にも丁寧に答えてもらえた。「まず協議離婚が成立するかどうかを夫婦間で話し合うこと、それが無理なら調停、それでも難しければ裁判になる」という基本的な流れを教えてもらった。

弁護士事務所の初回無料相談

多くの弁護士事務所では、初回30〜60分の無料相談を実施している。ネット検索で「離婚 弁護士 無料相談 ○○市」で探せる。弁護士ドットコムや法律事務所ナビのようなサイトからも予約できる。

実際に2か所の事務所で無料相談を受けた。1か所目は離婚専門をうたう事務所で、対応は丁寧だったが終始「受任してほしい」という雰囲気があった。2か所目は家族法を主に扱う女性弁護士の事務所で、こちらの方が話しやすく、最終的にここで正式に依頼した。

協議離婚 vs 調停離婚——何が違うのか

協議離婚

夫婦が話し合い(協議)で離婚の合意に至り、離婚届を役所に提出する方法。日本の離婚の約87%はこの方法だ。費用は離婚届の印紙代(必要なし)と証人2名の署名のみで、ほぼ無料でできる。

ただし、財産分与・親権・養育費の取り決めを書面(離婚協議書)にしておかないと、後でトラブルになりやすい。「口約束で養育費を取り決めたが払われなくなった」という話はよく聞く。協議離婚でも、必ず公正証書(公証人が作成する正式な書面)にしておくことが強く推奨される。公正証書の作成費用は2〜3万円程度。

調停離婚

協議が難しい場合は家庭裁判所に調停を申し立てる。調停委員(弁護士等の専門家)が間に入って話し合いを進める。申立費用は収入印紙1200円と郵便切手代のみ。弁護士なしでも申し立てられる。

ただし調停は平均6〜8ヶ月かかる。また調停は「合意が必要」なため、相手が合意しなければ成立しない。調停不成立の場合は離婚裁判(訴訟)に進む。

養育費——取り決め方と相場

自分には子どもがいなかったが、子どもがいる場合は養育費の取り決めが最重要事項のひとつだ。相談した弁護士から聞いた内容をまとめる。

  • 養育費の相場は裁判所が公表している「養育費算定表」をもとに計算する。双方の収入と子どもの人数・年齢で目安金額が変わる
  • 月々の養育費が2〜6万円というケースが多い(収入や子ども数による)
  • 取り決めは必ず書面(できれば公正証書)にする。口約束は後で「言った・言わない」になる
  • 不払いになった場合は強制執行(給与や預金の差し押さえ)が可能。公正証書があれば裁判なしで強制執行できる

弁護士費用の現実

弁護士に離婚を依頼した場合の費用の目安はこうだ。

段階 費用の目安
協議離婚サポート 10〜30万円
調停離婚(申立〜成立) 30〜60万円
離婚裁判(訴訟) 50〜100万円以上

法テラスの立替制度を使えば、月額5000〜1万円の分割払いで対応できる。ただし利用には収入・資産の審査がある。

自分は協議離婚が成立したため、弁護士費用は相談料と離婚協議書の作成サポートで計約18万円だった。法テラスの立替で月8000円の返済を続けた。

「最初に相談すること」がなぜ大事か

離婚を考え始めると、感情的になって正確な判断ができなくなる。夫婦間で感情的なやりとりをしてしまうと、後で「あのとき言ったこと」が証拠として使われることもある。

専門家に早めに相談することで、「自分の状況では何ができて、何ができないか」の整理ができる。「離婚できるか不安」ではなく「こういうことが必要で、こう進めればいい」に変わる。その安心感が、冷静に動くためのベースになる。

一人で抱え込まずに、まず無料相談から始めることを強くすすめる。法テラスへの電話一本でも、状況は少しずつ動き出す。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言ではありません。個別の法律問題については、弁護士等の専門家にご相談ください。

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